エンサークルドフラックス・エンサークルドアンギュラーフラックス計測について
エンサークルドフラックス(Encircled Flux)・エンサークルドアンギュラーフラックス(Encircled Angular Flux)解析
マルチモード光ファイバの損失は、励振状態により変化するため、測定時の励振状態を規定する必要があります。その励振状態を定義する新しい測定方法として、EF(エンサークルドフラックス)/EAF(エンサークルドアンギュラーフラックス)が使用されます。特に、高速なマルチモード光ファイバ伝送ではEF/EAFが重要な役割をはたしています。
一般的に、EF(エンサークルドフラックス)はGI型(グレーデッドインデックス型光ファイバ)、EAF(エンサークルドアンギュラーフラックス)はSI型(ステップインデックス型光ファイバ)の指標にされることが多いといえます。
EF・EAF測定規格
10Gbps等の高速な伝送に対応するために、GI型マルチモード光ファイバの新しい励振条件の規定法としてエンサークルドフラックス測定法は、IEC 61280-1-4で規定されています。
一方、SI型マルチモード光ファイバに関しては、エンサークルドアンギュラーフラックス測定法が、IEC 61300-3-53で規定されています。
エンサークルドフラックス(Encircled Flux)解析
EF(エンサークルドフラックス)とは、光ファイバ端面の光強度分布を中心から外周部に向かって積分した値で、光モード分布が全体の光強度に対して、中心から半径rまでのどの範囲にどの程度の割合が存在するかを示す指標であり、左図のグラフで示されます。
EF計測は、NFP計測光学系を使用して取得した光ファイバ端面のNFP画像をもとに解析を行います(装置構成は下記をご参照ください)。
エンサークルドアンギュラーフラックス(Encircled Angular Flux)解析
エンサークルドフラックスが、光ファイバの端面の強度分布を規定した測定法であるのに対し、エンサークルドアンギュラーフラックスは光ファイバ端面からの出射角度の強度分布を、中心から出射角度拡がり方向(N.A.)に向かって積分した値です。
EAF計測は、FFP計測光学系を使用して取得した光ファイバ出射光のFFP画像をもとに解析を行います(装置構成は下記をご参照ください)。