光計測用光学機器関連製品
高機能光計測用光学系 M-Scope type I
製品の概要
高機能光計測用光学系 M-Scope type I
高機能光計測用光学系(光照射・受光計測用光学系) M-Scope type Iは、光照射・受光計測・光ビームプロファイル計測等の多目的な光応用計測用に設計された高機能光学系です。光計測用光ファイバ接続ポートと画像処理解析用画像検出器接続ポートを搭載し、複数の光計測を同一光学系で実現できます。また、目的に応じたさまざまな光学計測用コンポーネントを増設可能で、計測目的や計測項目・計測タクト等、使用目的にあわせた光学計測ユニットを容易に構築することが可能です。光学系は、測定対象や測定波長にあわせて最適なレンズやミラーを選択・装着することができます。これにより、最適な光学条件で各種測定を行うことが可能です。
受光素子やセンサの光入射測定、発光素子の受光測定、光ビームプロファイル測定等の光計測から、バイオ細胞への微小光ビーム照射等、幅広い分野・用途への応用が可能です。
高機能光計測用光学系には、標準型のM-Scope type I・偏光依存性対策型のM-Scope type I/PFがあります。
製品の特長
- 光パラメータ計測用光ファイバ接続ポートを搭載。光ファイバ出力型光源を使用した測定光のサンプルへの導入、測定光を光ファイバへリレーして光ファイバで受光・測定等さまざまな使い方が可能。
- 測定光照射計測
- 被測定サンプル面に測定用光源からの測定光をピンポイントで照射します。
- 測定光受光計測
- サンプルからの被測定光を光ファイバにリレーし、パワー・波長・応答等の光特性を測定します。
- 画像検出器接続ポートを搭載。光照射計測時の測定光照射位置や、受光計測時の被測定光計測位置が同軸観察カメラで直接観察可能。また、受光計測時の光ビームプロファイル計測も対応可能。
- 同軸観察カメラポートを搭載しています。サンプルへの測定光照射時には、照射位置を同軸観察することにより、サンプルにピンポイントで確実に測定光を照射できます。また、サンプルからの被測定光受光時には、受光計測位置を同じく同軸観察することにより、測定対象からの光を確実に光ファイバにリレーできます。また、発光状態を直接観察することができますのでビームプロファイル計測等の光ビーム形状計測用途にも使用できます。
製品の主な応用
- 測定光照射計測
- フォトダイオードの光感度・光応答特性の測定
- 各種光センサの受光感度の測定
- 各種光導波路への光入射による挿入損失や伝播特性、導通の測定
- 光照射による半導体デバイスの故障解析
- バイオ細胞への光照射等のバイオメディカル応用
- その他、各種微小サンプルへの測定光照射による光学特性の測定・解析
- 測定光受光計測
- 半導体レーザやVCSEL等レーザデバイスの発光特性測定
- 各種光導波路から出射光受光による挿入損失や伝播特性、導通の測定
- 各種発光素子からの測定光受光による光学特性の測定・解析
- その他、各種発光サンプルからの測定光受光による光学特性の測定・解析
- ウエハレベルでの各種光半導体素子の光学特性測定・解析
- シリコンフォトニクスデバイスの研究開発
- 光モジュール・レンズモジュールの組立調整や品質評価
- その他、光照射・受光計測、画像計測、検査、研究開発一般
製品の主な仕様
光ファイバポート |
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照射・受光径 |
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対物レンズ切替 | 手動4穴レボルバによる(対物レンズ4本同時装着可能) |
対物レンズ | ミツトヨ製M-Plan Apoシリーズに対応(標準) |
観察用カメラポート 中間レンズ倍率 |
1倍(標準)、2倍または1/2倍(オプション) |
画像検出器接続ポート 最大光学倍率 |
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同軸落射照明ポート | 標準(外形φ8mm)、同軸落射照明装置はオプション |
減光方式 | フィルタポートへの減光フィルタ(NDフィルタ)挿入方式 (最大2枚まで同時挿入可能) |
カメラマウント | Cマウント |
製品の構成
コンポーネントセレクション 高機能光計測用光学系 M-Scope type I
標準構成品 高機能光計測用光学系 M-Scope type I
- 高機能光計測用光学系 M-Scope type I 本体 1式
- 標準鏡筒(光ファイバ接続ポート、画像検出器接続ポート、同軸落射照明ポート装備)
- 光ファイバ接続ポート(10倍対物レンズ使用時に光ファイバコア径を1:1で照射・受光)
- 画像検出器接続ポート(1倍)
- 同軸落射照明ポート(外形8mmφ)
- 手動4穴対物レンズレボルバ
オプション
- 高機能光計測用光学系 M-Scope type I 本体関連オプション
- 光学系のカスタマイズ
- 光ファイバ接続ポートの増設・画像検出器接続ポートの増設・変更
- 内蔵光学部品(ミラー・レンズ等)の仕様変更
- 照射・受光リレー倍率の仕様変更、等
- 光学系のカスタマイズに関しては別途ご相談ください。
- 画像検出器接続ポート用中間レンズポート
- 2倍中間レンズポート MS-OP011-RL2
- 画像観察用の総合倍率を2倍にする中間レンズユニットです。100倍対物レンズ使用時の最大光学倍率は200倍となります。
- 1/2倍中間レンズポート MS-OP011-RLH
- 画像観察用の総合倍率を1/2倍にする中間レンズユニットです。
- スポットサイズ可変ファイバポート MS-OP012-VFPI
- 照射・受光径を連続可変可能なファイバポートです。連続可変範囲は以下の通りです。
- 対物レンズ10倍:接続された光ファイバコア相当径の1.11倍~3.33倍で照射・受光
- 対物レンズ20倍:接続された光ファイバコア相当径の0.55倍~1.66倍で照射・受光
- 対物レンズ50倍:接続された光ファイバコア相当径の0.22倍~0.66倍で照射・受光
- 検出器
- 計測波長域:可視域~1100nm
- 計測波長域:950~1700nm
- 計測波長域:400~1700nm
- 検出器のセレクションはこちらをご参照ください。
- 対物レンズ
- 対物レンズセレクションに関してはこちらをご参照ください。
- 同軸落射照明装置
- 同軸落射照明装置に関してはこちらをご参照ください。
- 測定用光源
- 測定用光源に関してはこちらをご参照ください。
- 当社光源以外にも市販のさまざまな光源が使用できます。ご連慮なくご相談ください。
ハーフミラーの偏光依存性補償
光路分岐に使用されるハーフミラーは偏光方向 により透過率と反射率が異なります。このため、 測定光の照射や受光の際の偏光状態が測定に影響 を与えることがあります。 当社の偏光依存性対策型光計測用光学系は、左図のように、偏光方向を90度回転させた同一の ハーフミラーを光路上に2か所設置しています。このハーフミラー配置によって、対物レンズ‐ ファイバポート間ではP偏光とS偏光の反射率差 を、対物レンズと画像ポート間ではP偏光とS偏 光の透過率差を補償することで、ハーフミラーの 偏光依存性を補償する構造をとっています。 (特許第6331196号)
外観図面
外観図面 M-Scope type I
- 偏光依存性対策型 M-Scope type I/PFの外観図面がご必要な場合は別途お問合せ下さい。
- 本外観図面は参考図です。装着オプション・装着センサにより外観・寸法は変わります。詳細な外観図面は別途ご連絡、ご確認ください。
技術情報
- 光照射・受光計測について
- (FILE No. C-1) 光照射・受光計測について
- 光照射計測・光受光計測に関する仕組みの説明があります。