光計測用光学機器と光計測システムのシナジーオプトシステムズ

カタログ用語の解説 【光関連一般用語】

偏光 偏光とは、光の振動方向が偏った状態を指す。光は横波(進行方向に垂直な面内で電場や磁場が振動)であるため、完全偏光の場合には直交する2つの振動成分の合成で表すことが可能。振幅の大きさが等しい直交する2つの直線偏光の合成で偏光を表す場合、位相差が0もしくは180°(π)の状態では直線偏光、位相差が±90°(π/2)では円偏光となり、その他の位相差の場合は楕円偏光となる。
●偏光消光比
直線偏光がどの程度完全に近いのかを表す値として、偏光消光比(PER:Polarization Extinction Ratio)が用いられる。偏光消光比は、測定光を偏光子に透過させ、その偏光子を回転させて出力光量を測定したときの、最大と最小値の比率として測定される。また、偏光消光比(PER:Polarization Extinction Ratio)は、一般的にdBで表すことが多く次式で算出される。
●偏光度
実際の偏光状態は、完全偏光(直線偏光・円(楕円)偏光)と無偏光(ランダム)が混合した状態となる場合が多い。このような偏光状態を表す指標として偏光度(DOP:Degree Of Polarization)があり、ストークスパラメータを使用して下記のように定義される。
偏光子 光を透過させることにより直線偏光が得られる光学素子。偏光子の性能は、透過した光の偏光消光比の値によって表す。
偏光依存性と偏光依存性補償 ガラス基板やビームスプリッタなどに光を斜め入射した場合の表面反射(透過)特性は、一般的にP偏光とS偏光で異なる。そのため、これらのBSを使用した光学システムでは、入射光の偏光状態が変化した場合に反射/透過光の強度に変動が生じてしまう(偏光依存性)。この偏光依存性を広い波長範囲で誘電体多層膜などの設計により解消するのは非常に困難である。そこで、同特性の2枚のビームスプリッタ各々の傾き方向を直交方向に配置して使用することにより、初段のBSでP偏光であった成分は2段目のBSでS偏光に、初段のBS面でS偏光であった成分は2段目のBS面ではP偏光となって進むため、偏光特性を補償することが可能となる。ビームスプリッタを反射-反射で使用しても透過-透過で使用しても、同様にBSの傾き方向の直交させることにより、偏光特性の補償することが可能。
光ファイバの導波モード ファイバ内を伝搬する光の導波モード(横モード)は、コアの寸法、コア・クラッドの屈折率と波長により変化する。ファイバの種類によってモードの数は異なり、1から数千以上のモードを持つものもある。一般的には、シングルモードファイバ(基本モードのみ伝搬)とマルチモードファイバが存在する。
●規格化周波数V
光ファイバ内に存在できるモード数は、規格化周波数V(Vパラーメータ)により求めることができる。規格化周波数Vは下記の式で定義される。
●カットオフ周波数λc
ファイバの屈折率分布がステップインデックスの場合、V≦2.405となる条件では基本モードのみが励振されるシングルモードファイバとなる。この時の波長λcは(理論)カットオフ波長と呼ばれる。
また、正規化周波数が十分に大きいとき、ステップインデックス型マルチモードファイバの伝搬可能なモード数は下記の式で近似できる。
SMF(シングルモード光ファイバ) 使用する光の波長で基本モードのみ励振される特性を持つ光ファイバ。
MMF(マルチモード光ファイバ) 使用波長で複数のモードが励振可能なファイバ。主に下記2種類の異なる構造のマルチモードファイバがある。
  • SI型MMF : コアの屈折率分布がフラットな特性をもつマルチモードファイバ。
  • GI型MMF : コアの屈折率分布が中心から周辺に行くほど漸減する特性を持つマルチモードファイバ。SI型MMFに比べ、モード分散(モードの違いによる伝搬速度の差)が少ないため信号パルスの広がりが少なく抑えられより長距離の伝送が可能。
挿入損失 光部品への入射パワーと光部品からの出射パワーの比率で下記の式で算出する。光部品を光路内に挿入したときの光パワーの減衰量を表す。
シリコンフォトニクス 半導体製造の微細加工技術を利用してSi基板上に光回路(光導波路、光スイッチ、波長フィルタ、光変調器、受光器、発光器)を作製する技術。そのため、同一チップ上に光学的および電子工学的な構成要素を集積したハイブリッドデバイスの作製が可能となる。
シリコン導波路 Si細線導波路はSOI 基板上にサブミクロンサイズの厚さ・幅のSi細線導波路を作製することにより構成された光回路。Si細線導波路は光の閉じ込め効果が非常に強いため、mµオーダーの曲げ半径が可能となり非常に小型の光回路が実現できる。一般的に導波路への光の入出射には、スポットサイズ変換器やグレーティングカプラが用いられる。パッシブデバイスへの応用として、光カプラやマッハツェンダー干渉計を使用した光スイッチ、リング干渉計を使用した波長フィルタなどが実現できる。
ポリマー光導波路 光導波路の材料としてポリマーを使用して製作された光導波路。使用波長としてはVCSELとのマッチングが良好な850nm帯が一般的である。構造としてはSIタイプのマルチモード導波路が一般的ではあるが、GIタイプやSMFタイプのものの開発も進められている。短距離の光配線板や光電気混載基板などへの応用が期待されている。
LD(Laser Diode)光源 導波路構造となった活性層(発光層)の両端面反射をキャビティとして利用してレーザ発振をさせるファブリペロー型(Fabry–Pérot) LD、回折格子を利用し単一波長でのレーザ発振を行う分布帰還型(DFB:Distributed FeedBack Laser)LD、基板に垂直方向に共振器が形成されている垂直共振器面発光レーザ(VCSEL : Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などがある。LD素子からのレーザ光を光ファイバに結合させてファイバ出射型とし、温調などを出力安定化光源としたものが多数販売されている。LD素子の構造にもよるが、一般的に波長幅が狭く時間的・空間的に可干渉性の良い光源である。
SLD(Superluminescent diode)光源 SLDはFP-LDと同様に、光は導波路内で生成されるが、FP-LDと異なりキャビティを形成しない構造を有するため、自然放出光が誘導放出で増幅された広帯域の波長幅を持った光を出射する。導波路端から出射するため、空間的な可干渉性は高いが、波長幅が広いため時間的な可干渉性は低い特徴を持つ。このような特徴を利用して、SLD光源はOCT(コヒーレンストモグラフィ) や光ファイバージャイロスコープ(FOG)などに利用されている。